こんにちは。心理カウンセラーのところてんです。
今回の記事では、私が感じている不登校になりやすい子の学校での特徴についてご紹介したいと思います。
前回、前々回の内容
学校での様子
具体的な特徴の前に、大切なポイントを紹介させてください。
まず、基本としては“学校環境が子どもにとって必要以上にストレスを抱える場になっていないか”の観点が大切になります。
大人でも、同じ業務をしていてもつらく感じる人もいれば天職と感じる人もいるので、学校生活についてお子さんがどう感じているかは大事なポイントです。
次に、
子どもにとって学校環境が過剰なストレスを受ける場になっているかの判断基準
⇒なにを基準として“避けるべきストレス”、“付き合い方を学ぶべきストレス”と判断するか
その判断方法
⇒本人の発言だけでなく学校側に実際の様子もきいて状況を判断する
の2つです。
ただし、前者の判断はお子さんによって様々であるため、心配な方は専門家(スクールカウンセラーや精神科/心療内科の医師やカウンセラー)と相談した上で判断基準を決めることをお勧めします。
では、本題に入っていきます。
休み時間は1人で何もしていないことが多い
お子さん本人にとって”学校が楽しいかどうか”をチェックする際に、私は「休み時間何してる?」と聞くことがあります。
この時、
サッカーしてるよ。あとは鬼ごっことかドッチボールもする!!
と返答があれば「学校はイヤな場所じゃないのかな?」と予想することができます。
友達いないし何もしてない。
だとか、
次の授業の準備があるからずっとそれやってる。
などの返答の時は「この子にとって通ってる学校はきついのかも?」と考えます。
また、
ずっと図書館で本読んでる。
と言われると、「本当は一人でさみしかったりすんじゃないかな?」と心配になります。
しかし、“家でも本を読んでいることが多い”、“週末は地域の図書館に行く”など普段の生活の様子を聞いた上で判断するようにしています。
※もちろんこれらの判断は保護者を通じて学校に確認してもらった上で行います。
クラスが騒がしい/荒れている
学級崩壊と言われ授業が成り立たないほどの状態であれば論外です。
ただし、
“授業中に離席する子が数名いる”、
“声が大きい/高い子が数名いて騒がしい”、
“ケンカが多い”
など、学級崩壊と言う程ではなくてもお子さんによっては苦痛を感じることもあることもあります。
もしも、授業が成立しないくらい常時騒がしいクラスなのであれば、担任の先生/スクールカウンセラー/学年主任/教頭や校長に改善を求めつつ(最後は教育委員会)、フリースクール(適応指導教室/教育支援センター/私設のフリースクール)など学校以外の通所先の利用をお勧めします。
※ずっと家にいるのは生活リズムが乱れやすい/勉強する予定がついついTVを見てしまっている/親子喧嘩が起こりやすいなどデメリットが多いのでお勧めしません。
“発表が苦手”など、学校生活で苦痛を感じる場面が多い
学校生活では、音読や発表などクラスメイトの前に立つ機会が多くあります。
お子さんによっては、これらに強く苦痛を感じる方もいらっしゃいます。
他にも、同級生や担任の先生との関わり方など一見何気ないと思われがちなことで悩んでいる子もいらっしゃいます。
これらが原因で学校を苦痛に感じている場合、発表の練習をカウンセリングで行うこともあります。
また、先ほどと同様にフリースクール(適応指導教室/教育支援センター/私設のフリースクール)の利用を勧めたり、特別支援教室や通級指導教室などの利用を検討することもあります。
練習に関しては、保護者の方から希望されることが多くありますが、保護者の希望とは裏腹にお子さん自身は頑なに練習を嫌がることも多くあります(特に高学年で)。
そのため、一旦フリースクールのような本人の過ごしやすい環境に基盤を変えて、そこでの生活が安定してきたら発表の練習を提案していくこともあります。
時間が掛かるので遠回りに見えますが、苦痛な環境の中で本人の意思に反して練習させるのは難しい(敵対関係になりやすい)ため、こちらの方がお勧めです。
さいごに
最後までお読みいいただきありがとうございました。
今回書き上げた内容と、お子さんの様子で一致するところはあったでしょうか?
一致したからと言って不登校になる可能性が高いわけではありません。
ただし、
当てはまるところもあるけど、今のところ学校は楽しそう。大丈夫かな?
と思われる方は、定期的(2、3か月に1回ほど)に担任の先生に学校でのお子さんの様子をきいてみたり、スクールカウンセラーに授業中の様子を確認してもらうと良いかもしれません。
こちらの本もおすすめです。
こちらの本は、“学校とはどんなところなのか”、“何を目的に通うのか”を改めて考えることのできる一冊です。“発達障害”という単語に敷居の高さを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、発達障害の有無に関わらず世の中のお子さんが困るポイントなどが書かれてありますのでお勧めの一冊です。
それでは、おーしーまい。