こんにちは。心理カウンセラーのところてんです。
今回の記事では、私が感じている不登校になりやすい子の家庭/学校/お子さんの特徴についてご紹介する前に知っておいていただきたいことを書きまとめました。
2023年も4月が始まりましたね~。
新学期です。
多くの大人は年度始まりにドタバタしていたり花粉症にイライラしたりですが、子どもは新しい学年や新しい環境にウキウキワクワクしながら過ごしているかもしれません。
しかし、子どもにとって新しい環境はつまづきやすく、不登校になりやすいタイミングともいえます。
このシリーズでは、私が普段の業務で感じている”不登校になりやすい子の家庭/学校/お子さんの特徴”についてご紹介したいと思います。
ただし、本記事ではその前に知っておいていただきたいことを書きまとめました。
本題に入る前に
不登校になりやすい子の家庭/学校/お子さんの特徴について本題の特徴の話に入る前に、知っておいていただきたいことの説明をさせてください。
これからご説明すること知っておいていただけると、本題の理解がスムーズになりやすいかと思います。
学校が“行かなければならない場所”ではなくなってきている
文部科学省は令和元年に
不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要があること。
文部科学省 「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日
と発表しており、学校に通うことだけが全てではないと感じ取れるような内容を示しています。
また、夏休み明けのような長期休暇明け/新学期の始まりには「無理して学校に行く必要はない」のような題のニュースも目にするようになり、明らかに学校を休みやすい世の中になっているような気がします。
私はこのブログで「学校は無理してでも行くもの」と伝えたいのではありません。
まずは、ここ数年で「学校は無理してまで行かなくても良い」社会風潮が大きくなり、学校を休むハードルが下がっていることを知っておいていただければと思います。
不登校のリスクは未公表。さらに対策も不明確。
先ほどの文に続き、文部科学省は、
また,児童生徒によっては,不登校の時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがある一方で,学業の遅れや進路選択上の不利益や社会的自立へのリスクが存在することに留意すること。
文部科学省 「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日
とも発表しています。
ただし、
どんなリスクがあるのか
誰がそのリスクを伝える(留意する)のか
は明記されていません。
なんだか、責任を学校や家庭に投げているようで嫌な感じがしますね。
このリスクについては、近日中に別記事を書きあげていきたいと思いますが、私自身は仕事をしている中で「不登校を経験した人はその後の生活で不適応を起こしやすい」ように思います(もちろん全ての方がそうではないとは思いますが)。
家の中の過ごしやすさが爆上がりしている
私の年齢は30代ですが、私が小学生の頃は学校を休むとTVを観るくらいしかありませんでした。
大体、午前中はNHKかドラマの再放送を観て、
昼からは笑っていいとも⇒ごきげんよう⇒ワイドショー⇒ドラマの再放送の流れでした。
基本的に選択肢は少なかった印象ですし、ズル休みしても退屈だった覚えがあります笑
一方で、今のお子さんはどうでしょう?
- 任天堂Switchなどのゲーム機(無料のカセット多数で飽きるまで時間がかかる)
- YouTubeやAmazon primeなどの動画が多数
- TVは録画機能が優秀で好きな番組を好きなタイミングで見放題
- 自分用のスマホ/タブレットがあり、Wi-Fi環境も充実していてネットは見放題。
選択肢メチャメチャ豊富で飽きにくい。
こんな環境だったら、学校で嫌なことがあったとき休みたくなるのも納得です。
というより、学校に休まず行っているお子さんがすごすぎる…。
私自身、もし今の時代に生まれていたら、不登校になる自信があります。
まずは専門家に相談を
よく耳にするのが、
数日位息抜きも必要かなと思って休ませていたのですが、あの子ったらずっと休み続けていて…。
という保護者の方のお話です。
ただ、不登校は早い段階での対応が重要になるので、
登校を渋り始めた/1日でも休んだ段階で専門家に相談することをお勧めします。
先ほどお伝えしたように、最近は家庭内の過ごしやすさは劇的にあがっています。
また、学校なども不登校になった子どもに対し積極的に再登校を促さなくなっている印象です。
昔のように、泣き叫ぶ子どもを引きずりながら登校させる保護者もいませんし、いたとしても虐待を疑われて問題になります(お勧めしません)。
そんな中で保護者が登校を促すと、最初は学校に行けていても次第に登校を促す度にケンカが起こるようになります。
もし、子どもが「絶対に学校に行かない」と言ってベッドから出てこなかったり、トイレに閉じこもってしまったら、大人はどうしようもできません。
なので、登校を渋り始めたり、病気などの理由以外で学校を休みたがるようになったら、早めに専門家に相談してください。
カウンセラーを探す際は、保健室の先生や担任の先生などに「不登校対応で評判の良いカウンセラーを紹介してほしい」と聞いてみると良いかもしれません。
また、過去の記事でカウンセラーの選び方を紹介しているので、良ければ参考にしてみてください。
少なくとも、”様子をみましょう”と言い続けるカウンセラーは信用できないと思いますので、ちゃんと具体的な対応を提案してくれるカウンセラーを選ばれることをお勧めします。
おわりに
ここまでお読みいただきありがとうございます。
危機的な少子化が問題になっているにも関わらず、不登校の子どもは増える一方です。
不登校の問題は、学習や対人関係スキルの習得が遅れるなど自立の妨げなるだけではありません。
本人の将来を心配しながら一緒に暮らし続ける家族も苦しむことが多々あります。
このブログを読んで、不登校で悩むお子さんやご家族が少しでも減ると嬉しく思います。
それでは、おーしーまい。
不登校のメカニズムや対応方法が具体的に書かれた本です。複数の介入方法が例を交えて具体的に書かれあるのでお勧めです。
※もちろん本を読んだだけで実行することはお勧めしません。くどいようですが、カウンセラーなど専門家と話し合いながら取り組まれることをお勧めします。