こんにちは。心理カウンセラーのところてんです。今回は心理士としての記事です。
お子さんのトイレ排泄(おしっこ・うんち)にについて、普段のカウンセリングなどでアドバイスしていることをつらつら書いてみました。
なにかの参考にしていただけると幸いです。
個別の支援策ではないので「うちの子には合わなかった」こともあるかと思います。もし、お子さんの様子について心配な点がある場合はカウンセラーなどに相談することをお勧めします。
また、身近に相談できる人がいない方は、保育士/幼稚園教諭/学校教諭/養護教諭や子育てセンター職員などに現状を伝え、相談先を紹介してもらうことも良いかと思います。
本題に入る前に~子どもはトイレでおしっこ・うんちをしたいのか~
そもそも論ですが、お子さんはトイレでおしっこ・うんちをしたいのでしょうか?
多くのお子さんは生まれて3歳頃までおむつでおしっこ・うんちをしています。
それを急に大人の都合で「○歳になったからトイレでしようね」と言われるわけです。
大人びたお子さんでトイレでの排泄にあこがれを持っているのであれば良いかもしれませんが、
そうでない子にとっては「え?なんでおむつでしてたらダメなの?」って感じかもしれません。
なので、対応としては“トイレでおしっこ・うんちをしたくなる状況を作る”ことが挙げられます。
また、その過程で“お子さんに合わせてチャレンジするレベルを変える”ことが必要になるかもしれません。
以下に例を挙げてみましたので、目を通してみていただけると嬉しいです。
例①おまるでおしっこ・うんちはできるが、トイレではできない
この場合、お子さんはトイレに対して違和感を持っていたり、トイレでのおしっこ・うんちに違和感をもっていることが考えられます。
なので、ベネッセのしまじろうや、キティちゃんなどお子さんが好きなキャラクターがトイレをしている動画を一緒に観て、お子さんが「自分もやってみたい」と思うようなきっかけを作ると良いかもしれません。
また、トイレでしか見れない動画やプレイできないゲームを用意したり、
“トイレに行ったらシールがもらえる。シールが3枚貯まると大きなシールが貰える”
などのルール作りも良いと思います。
お子さんによっては“シールの枚数に応じておやつが貰える”などのボーナスがあっても良いかもしれませんね。
他にも、“おまるでは足が地面につくから踏ん張れるけど、トイレでは足がつかないから踏ん張れない”可能性も考えられます。
この場合は、足を置く台を使ったり、おなかに力を入れるポーズや力の入れ方のレクチャーが大事になります。
口で”ふー”と息を吐くときはお腹に力が入りやすいので、”シャボン玉を膨らませる感じだよ”などのその子にとってわかりやすい声掛けをしてみるのがおすすめです。
個人的には“おならロケット発射!!”が子どもウケが良くて好きです笑。
例②そもそも、おまるでおしっこ・うんちをしようとしない
おまるでおしっこ・うんちを嫌がったり、そもそもしない場合は、目標を下げてはいかがでしょうか?
“おまるに座っておむつに排便する”、”おまるに座っておしっこ・うんちをするマネをする”などお子さんがやりやすい段階からチャレンジしていくと良いかもしれません。
その過程で、①同様にキャラクターがおまるに座ってトイレをする動画を観たり、絵を見せるのも良いと思います。
「おしっこ・うんちのタイミングが分からないよ」と言う方は、下記の“トイレにつれていくタイミングが分からない”を参照して頂けると良いかもしれません。
また、“一日10分はおまる・便座に座る”などして、“排尿するかもしれないタイミング”をつくるのもお勧めです。
例③トイレでおしっこはできるが、うんちはできない
例①同様に力の入れ方もあるかもしれませんが、「よくわからないことしたくない」感覚が嫌な方もいらっしゃるかもしれません。
おしっこができた際に今まで以上に褒めるなどして、「じゃあ、うんちもしてみようかな?」とお子さんが思うような流れを作ると良いかもしれません。
他にも、“うんちが水に落ちた時のしぶき・音が嫌”などの可能性も考えられるので、便器の中にトイレットペーパーをしいて水しぶきが立たないようにしたり、“便器に座っておならをする”ことから始めてみるのもアリだと思います。
上手くいきやすい工夫
①トイレでしか見れない動画ゲームがない。シールなどのご褒美を欲しがらない
お家の中が楽しいもので溢れているのかもしれません。
もちろんすぐに新しくご本人が欲しがるものを用意できるならば良いですが、難しい場合は家の中の楽しいものを少しずつ減らしていくことも要検討です。
Wi-Fi/タブレット/ゲーム機が壊れたことにするなどでも良いかもしれません。
ただし、一度にいろんなものを使えないようにすると、お子さんがかんしゃくを起すかもしれませんし、お家の方との関係が悪くなるかもしれないので“少しずつ減らす”ことが大事です。
②トイレにつれていくタイミングがわからない
トイレにつれていくタイミングがわからない場合は、顔つきやポーズなどから「今おしっこ・うんち出しているな」ということがわかれば、そのタイミングでトイレに促していただけると良いと思います。
また、おしっこであれば、本人の好きなジュースなどを使っておしっこをする頻度を上げると良いと思います。
③何が課題かわからない
「どこからチャレンジしたらいいかわからない」と言う方は、“お子さんができること”、“お子さんができないこと”の情報がそろっていないのかもしれません。
その場合は、おむつでするときの様子や、トイレに促したときに何に嫌がっているのかを観察して頂けると良いと思います。
注意していただきたいこと
皆さんは怒られながらスムーズに仕事はできますか?
上司がそばで見ている中、落ち着いて仕事はできますか?
もしかすると、おしっこ・うんちをしようとしているお子さんも似たような気持ちかもしれません。
そんな状況では、出るものも出ないですよね。
ご自身の表情や声色が、お子さんを委縮させていないか気を付けていただけると幸いです。
また、“言われたことができない=悪いこと”のイメージをお子さんが持たないように、
・「できていないとダメでしょ」
・「○○ちゃんはできてるよ」
などの言葉がけも気を付けてください。
これからの生活の中で、できないことがあるたびに「私ってダメな子なんだ」と落ち込みやすくなります。
さいごに
いかがでしたか?
多くのお子さんが通る課題のトイレトレーニングですが、今回のブログ内容が何かの参考になればうれしいです。
トイレトレーニングがうまくいかずに落ち込んでいらっしゃる方もいるかと思いますが、そんな時はお子さんとの関係を振り返ってみてはいかがでしょう。
お子さんがおいしそうにご飯を食べていたり、楽しそうに遊んでいたり、ご自身に向けて幸せそうに笑いかけてくる場面が思い浮かぶことはないですか?
“トイレがうまくできない”という生活の一部分で、お子さんの評価やご自身の子育てがダメになるわけではありません。
というより、子育てに正解・不正解はありません(虐待などやってはいけないことは別として)。
ぜひ「2ー3か月でできるようになったら良いか。上手くいかなかったら専門家に相談しよう」くらいの感覚で取り組み、子育てを楽しんでいただけると嬉しいです。
では、おーしーまい。
持ち手があるので踏ん張りやすいですね。
こちらは、持ち手が大きいですね。
トイレトレーニングに限らず、お子さんの対応について書かれてあるのでお勧めです。